Hewitt-Marczewski-Pondiczeryの定理
の証明を書こうと思います。読み方は、ヒューイット=マルツェフスキ=ポンディツェリ。
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【定義】
位相空間に対し、稠密部分集合の濃度の最小値をと書き、の稠密度という。
【定理:Hewitt-Marczewski-Pondiczeryの定理】
を、2点以上を有するハウスドルフ空間とし、各についてであるとする。積空間について、となるための必要十分条件はである。
(証明)
必要性を示す。
から二点をとり、開集合をとなるようにとる。を射影とし、をの稠密部分集合でとする。
各についてを、で定めると、対応は単射であるから、これによりがわかる。
十分性を示す。
はすべて濃度の離散集合、を濃度として、つまりとして示せば十分。はから濃度の離散集合への写像全体に積位相を与えた空間と考える。は二点の離散空間に積位相を与えた空間とし、を濃度の離散空間とする。をの濃度の開基として、によりの素な(どの2つも交わらない)有限個の開集合の族全体の集合を表すとする。である。
一点を固定する。あるに対して、各上で定数であり、のときとなるような写像の集合をと置く。であってであるからである。このがで稠密であることを示せば良い。
を任意に取る。相異なるをとれば、はハウスドルフであってはの開基であるからとなるがある。をと定めるとであるから、
従ってとなってはで稠密。◻︎
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これ可分のときは上のを実数だと思って示すんですよね。そのときはに相当するものを端が有理数の開区間として取ってくるのですが、実数であるということを考慮してこの辺をもう少し簡単にできます。
添え字集合に位相を入れて示すこの手法は面白いですよね。
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昨日ですべての試験が終了したので春休みになります。春休み中は一つだけ自主ゼミをします。
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おなかすいたぽよぽよ
【参考文献】
・J.Nagata , Modern General Topology , Second revised edition , North Holland , 1985
位相空間論 [ 児玉之宏 ] |
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無理数の集合の完備な距離の例とか
・の完備な距離
とか。
・の完備でない距離
とか。はコーシー列。
・の完備な距離
とか。はコーシー列でない。
・の完備な距離
存在しない。あったとすればベールの範疇定理(リンクはWiki)からは第二類。一方は可算、一点集合は全疎だから即ちは第一類。これは矛盾。
・無理数の集合の完備な距離
を整列してとして、
距離になっていることは明らか。
位相が合致していること。任意にと正の数をとり、となる自然数をとる。は連続ゆえ、あるがあって、
あとはとおけば、。
完備性。この距離でコーシー列なら普通の距離でもコーシー列ゆえでは収束、従って有理数に収束する無理数の点列がこの距離でコーシー列とならないことを示せば良いがこれはほぼ明らか。
が有理数に収束する無理数列とし、なる自然数をとれば、について
だから各に対して大きいをとれば。
族正規でない完全正規空間
児玉永見に載っていた例です。
を非可算集合とし、をそのべき集合とする。上で自然数値(ただしは自然数に含めるとする)をとる写像全体をとする。
に対して、と定め、と置く。をの全ての有限部分集合の集合とする。
に次で位相を定める;
・の各点はそれ一点が開である。
・ととに対して、
と定義して、各とに対する全体をの近傍ベースとする。
ただし、はで割り切れること、すなわちが偶数であることを意味する。
とする。各に対してが成り立つとき、任意の自然数に対しとなる(*1)ことが容易にわかる。
・が完全正規であることを示す。
がであることは容易に分かるので、正規であることを言う。を交わらない閉集合とし、と置く。
ならばは開かつ閉なのでこのときは良い。とする。
と置いて、
とおけば、これらはのでの素な近傍であるので、
とすればこれらがの素な近傍となる。
完全正規であることを示すために任意に閉集合をとりGδ集合であることを示す。
を任意に取り、
とおけばとなるので、以上よりはGδ。
これで完全正規であることがわかった。
・族正規でないことを示す。
は疎な閉集合族である。この各点の近傍からなる素な族は存在しないことを示そう。任意にをとり、に対してとおく。
は非可算であるから、⊿システム補題よりの非可算部分集合であって、次を満たすものがある:
任意のに対し、
と置く。のときは(*1)から直ちにが素でないことがわかる。よってである。
は有限集合であるから、非可算集合であって、任意のに対してとなるものがある。このとき (*1)より
となり、は素でない。
以上からは疎とはなり得ない。従って族正規でないことがわかる。◻︎
パラコンパクト
位相ゼミでパラコンパクトについて少し勉強したので、それに関するまとめを作りました。付録に関しては勉強中だったり書きかけだったりしてアレですが、まあ付録以外はだいたいいけてるはずなので、とりあえず載せときます、はい。
まあ難しいですね、難しい。日本人の名前がたくさん出てきて面白いですね。距離空間がパラコンパクトであることの証明を何も見ずに再現できるように練習します。
児玉之宏 永見啓応『位相空間論』岩波書店 1974年(5600円)
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なるほど
使えない文字はあるのかな